2023年03月09日

周辺に残る弘法大師伝説

弘法大師の伝説をまとめた『弘法大師伝説集 第一~三巻』
(斎藤昭俊編著)には、全国で2,667件が収録されています。

これによれば、沖縄県を除く46都道府県で確認でき、
特に水に関する伝説はほとんどの県で確認できます。
例えば、弘法大師空海が杖をつくとそこから清水が
湧き出たという伝説は、いたるところにあると言うことです。

へんろ資料館近くには、二つあります。
一つは前山譲波(ゆずりは)というところに「船石」という石があり、
弘法大師が巡礼中ここで休み、この石にわらじの跡を
残したという伝説です。



もう一つは多和にある護摩山で、弘法大師が通りかかると
山鳴りがひどく、村人が恐れていたので、この山に登って
護摩をたいて祈ったところ山鳴りが収まったという伝説が
残っています。
その時に泊まった庵が麓にある「一夜庵」です。



実際、弘法大師の行いがいい伝えられ、伝説となった
場合もあるかもしれませんが、ほとんどは
弘法大師信仰の布教に関係して作られたものが
多いように思います。  


Posted by へんろ資料館館長 at 09:13Comments(0)