2023年06月23日

当館で一番古い納経帳②

今、四国八十八ヶ所を巡っているお遍路さんは、
八十八ヶ所の札所だけを巡るお遍路さんと
八十八ヶ所の札所と二十ヶ所の別格を
巡るお遍路さんがほとんどですが、
どうも、四国遍路が整えられる時期、
例えばこの納経帳の宝永七年(1710)頃は、
八十八ヶ所の札所以外の寺社も
巡っていたことが分かります。

当館で一番古い納経帳②

86番志度寺から87番長尾寺への遍路道から、
分れ、東の道を行くと霊芝寺があります。
寺伝では弘法大師空海が建立したと云われ、
高野山真言宗です。
境内には高松2代藩主松平頼常と
9代藩主頼恕の墓所があります。

当館で一番古い納経帳②

また、頁の順番から見ると、
東かがわ市の白鳥神社を巡った後、
88番大窪寺となっていて、
この空性房(空性法師)が巡ったコースも
分かります。

このように、古い納経帳には、
様々な情報があり、
江戸時代の遍路の様子が分かる
貴重な資料です。



Posted by へんろ資料館館長 at 08:04│Comments(0)
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